皆さん、普段大型商業施設だったり、スーパーなどで買い物をしていると、見かけませんか?
店内を一生懸命、くまなく清掃をしている清掃員さんの姿を・・・
共同で歩く通路であったり、売り場のフロアだったり、はたまたトイレ内だったり。
こういう人には見えないところで仕事をしてくれる人がいるからこそ、お店もきれいに保たれ、清潔な売り場を維持できるものです。
しかし、中には、
であったり、
なんて声が聞こえてきそうな気がします。
一見簡単そうに見える清掃業ですが、今回ベテラン清掃員の方にお話を聞いてみたところ、思っている以上に大変だということが判明しました。
ですので、今回の記事は意外と意識していない「清掃員」という仕事について調査していきたいと思います。
Contents
清掃員は思っている以上にハードワーク
それでは、実際に現場で働いているベテラン清掃員の方にお話を聞いていこうと思います。
あくまでも私(ベテラン清掃員さん)の一例をあげると、
- 店内のゴミ回収(燃える、燃えない、ビン、缶、ペットボトルを分別)
- フードコートのテーブル、椅子、紙コップの補充。
- フロア全体の共同通路をダスタークロスで埃取りとモップがけ。
- 階段、絨毯、エレベーターなどの掃除機。
- トイレ掃除(便器内清掃、汚物とゴミ回収、床のモップがけ、手洗い洗剤とトイレットペーパー補充、洗面台の掃除、エアジェットの手入れ)
- 灰皿の清掃
- 備品の水拭き
- 掃除機のゴミ取り、モップの汚れ落とし
などですね。
清掃には開店前清掃と巡回清掃というものがあり、皆さんが見ているのは主に巡回清掃の方だと思います。
私は主に開店前清掃を担当していたので、各エリアを分担し時間内(開店10分前)に終わらせるようします。
そうしないと、開店時間にお客様の邪魔になってしまいますからね。

その時間までに効率よくかつ丁寧にやらなければいけないので、非常に神経を使います。
現在は、巡回清掃の作業もしているので、そちらもご説明しますね。
巡回清掃の内容としては、
- ダスタークロス、モップがけ
- ゴミ回収
- 灰皿の清掃
- 備品の拭き磨き、補充
- 決まった時間のトイレ清掃
が主なメインになります。
作業内容は開店前とほぼ変わりません。
清掃員が店内にいないときは、バックヤード(店の裏側)や倉庫での作業をしています。
バックヤードでの作業内容は
- バックヤードの清掃、従業員のトイレ、休憩室、更衣室の清掃
- 消耗品の補充、在庫管理
- 会社や施設の管理事務所に、消耗品や道具の発注
- 店内で回収したゴミの分別
- 使用したモップの漂白と洗い
などががあります。
開店前と違い、お客様や従業員がいますので気を遣う必要があります。
これは清掃員あるあるなんですが、会社側から提供された道具や洗剤だけじゃ作業ができないときもあります。
中には、自分たちで物を持ち寄って作業している人もいます。
ひどい時には「洗剤を節約しろ」と会社から注意されることもあり、どうしたらいいのと困ってしまうこともあり、違った意味でも気を使わなければなりません。

勤務時間について
ショッピングセンターやスーパーなどは、店側が清掃会社と契約して社員を派遣する形をとっています。
主に清掃会社の社員は女性(パート)が多く、清掃業務をしています。
基本は4人以上の体制仕事を回していますが、小さい施設だと独りでやらなければならないところもあります。。
主な時間帯は開店前、開店後巡回の2種類。
〇開店前清掃:3時間程度
会社によりますが、私服でエプロン各自持参が多い。
制服で作業するところもあります
〇開店後の巡回:5時間~6時間程度
開店前清掃の人たちが退勤した後、巡回担当の別の清掃員が制服を着用し、巡回清掃をします。
早番と遅番のシフトがあります。
清掃員は体力勝負!
商業施設の清掃業で主に大変なことは、
- 広い範囲を動くため体力が必要
- モップはびっちり絞る必要があるので、それなりの握力が必要
- 短時間の作業なので、素早く動く必要がある
- ホコリやゴミが多いので、ホコリまみれになりやすい
- ダスタークロスは、床質とクロスによって滑らないときがあるので手首の力が必要になってくる。(場合によっては腱鞘炎になることも・・・)
- 嫌な臭い、汚物、虫の死骸などはよくあるため、虫の苦手な人には地獄。しかし、見かけたら清掃、回収しなければならない
- 店内でイベントがあると、人入りが多いので作業がやりにくくなってしまう
- 人間関係が大変(清掃会社、パート、店の従業員、お客様)
清掃には心のこもった気遣いが必要
やはり一番はお客様や従業員の方の邪魔にならないように作業をすることが一番です。
そのために気を付けていることは、
- モップはびっちり絞る(水気が残ると床が滑りやすく、転倒することがある)
- 汚れやゴミなどは見せないように
- お客様や従業員の邪魔にならないように
- 備品など予備はなくならないように常に常備
などについて気を付けていますね。
やはり、いざ事が起きてからでは遅いので、先読みをして「これくらいだと、これだけ減る」や「この状態だとどうなる」などの気遣いが必要になってきます。

割と年配の方が活躍する業種が清掃業
清掃員は40代~50代以降の老齢の人がやっているイメージがありますよね。
けれども、今は人手不足なこともあって若い世代20代~30代の方も多く働いています。
私も20代から清掃業を始めました。
過去に19歳の頃に清掃業がやりたくて面接を受けましたが、年齢が原因だったのかどこの企業でも落とされました。
(当時は、若い人が清掃業してるのは見たことがありませんね)
20代後半になってから、もう1度清掃業に応募してみましたが変わらず落とされましたが、ある企業が雇ってくれたのでようやく清掃業につくことができました。
2022年現在では、20代~30代でも働いてる人がたくさんいるので気軽に応募ができると思います。

60歳以上でも応募できるので、働きたい方にはおすすめです。
会社や地域の時給と勤務日数時間によりますが、月3万~6万ぐらいです。
よく色んな人から「清掃業っていくら貰ってる?」と聞かれるのですが、5万~6万と言うと驚く方が多いです。

ほとんどの方は、2万程度だと思っているようです。
そのほかのアドバイスについて
面接を受けるとき
面接受けるときはしっかりと条件は確認しましょう。
特に「勤務地」「勤務時間日数」「時給」「勤務してる人数」「何人体制なのか」などですね。

企業によっては適性検査、経験者優遇、書類選考などの条件が課されることもあります。
急遽募集の場合は要注意で、現場が人数不足しており、すぐにでも人員が欲しい場合もあります。
そうなると、最初の指導がしっかりしておらず、知識不足でやらなければならないことも・・・
初めて応募する場合は、勤務地の人数や4人以上の体制のところがオススメですね。
基本は「未経験者歓迎」なので清掃経験がない方でも応募可能です。
(私も未経験で応募しました)
転職する際、職歴に「清掃業勤務経験あり」と書いてあれば、書類選考は通りやすくなると実感ですがあります。

どういうひとにオススメなのか
以下の条件に合う人には清掃業はオススメします。
- 清掃業がやりたい、掃除が好きという人
- 短時間で働きたいと思っている人
- 家事と仕事両立したいと思っている人
- Wワーク、副業を考えている人
- 動くのが好きな人
結論
今回はベテラン清掃員さんに業務についての裏表を包み隠さずインタビューすることができました。
実際、私たち利用者が見ている部分はほんの一部。
本当はきめ細かい「心配り」の精神が細部にまで込められていたとは筆者も驚きました。
まさに日本特有の「おもてなし」の精神。
それこそが清掃業にとって一番大切な部分になってくるのではないでしょうか。
今回は本人のご意向により、インタビュー者のご紹介はNGとなっております。
しかし、紹介しないことを前提にご協力いただきましたベテラン清掃員の仮名Aさん。
お忙しいところ、ご協力いただきまして、ありがとうございました。