日ごろ私たちの暮らしの身近にあるホームセンター。
日用品、家具、ペット用品、レジャー用品、DIYなどいろんな物が置いてありますよね。
今では、スーパーと同じくホームセンターだけで、買いたい物が全て揃うこともあります。
ホームセンターはいつ行っても、きれいに商品が陳列され、店内もごみ1つない状態。
いつも清潔な状態が保たれていますよね。
そこには、お客様に快適にお買い物をしてほしいと思うお店側の「おもてなし」の心があるのでしょう。
買い物に来るお客さんは店内の清掃も含めて、すべてホームセンターの従業員が行っていると思っているかもしれません。
しかし、現状は違います。
従業員は商品の整理や発注のみを行い、清掃は委託している業者さんにお任せというパターンがほぼほぼなのです。
そこで、今回はホームセンターの清掃を行っている現場の方に、実際の清掃状況についてインタビューしてみました。
いかに清掃が大変な業務であるかを本記事で感じてもらえれば幸いです。
清掃作業内容
ホームセンターでの清掃内容は以下のとおりです。
- トイレ清掃
- ゴミ回収、分別
- 備品、自動ドアの水拭き
- 掃除機掛け
- 風除室の掃除機掛け、モップ掛け
- 店内の巡回。ダスタークロスでホコリ取り、モップ掛け
- 店外の巡回。ほうきとちり取りでゴミ回収
- 従業員の休憩所の清掃、ゴミ回収、分別
- ゴミ置き場で分別(燃える、燃えない、ビン、缶、ペットボトル、金属類、電池、電球など)
- 備品や消耗品の在庫管理、発注
作業中に気を付けること
店内清掃中に気を付けなければいけないことは以下のとおり。
- 従業員、お客様には丁寧な対応が必要になる。
- 従業員も清掃会社と契約してるお客様なので、買い物客と同じように丁寧な対応が必要になる
- お客様に何か聞かれたら短い対応で済ませる。
- 決まった時間内に終わらせないといけないため、長い時間の対応はしないこと
- モップ掛けは水気をきちんと絞る。
- 床質によって滑って転倒する場合があるので見極めが必要
- 床に水気があればすぐにモップで拭き取る
- 転倒するおそれあり、子供が走ったり、足元見ない人もいるため転倒防止対策をしっかりしないといけない
- 備品や消耗品は常に常備
- ゴミや汚れがあればすぐに片付ける
- すぐ動けるように構えとく
- 優先順位を決めておく
- ペットが入店可の店なら、尿や糞がある場合がある
- 店の開店時間に合わせる。終わらなくても時間に合わせる
作業中によくある出来事
作業中によくある出来事は以下のとおりです。
- お客様から声をかけられる
- 1番よくある出来事。主に商品のことを聞かれるが、清掃員と従業員の区別がつかないお客様が多いため
- 店内が土だらけ
- 地域差がありますが、農家が多い地域だと土おちがよくあります
- 虫の死骸、野鳥の巣作りや糞が多い
- 主に春夏頃が多く、植物コーナーに虫、店外の屋根の内側に巣作りの棒が床にたくさん落ちてる
- 棒拾いはキリがない量
- ゴミ箱にワイパー、スプレー缶、電池、芳香剤が捨ててあることがある
- 芳香剤はにおいや取扱に注意が必要である
- 園芸コーナーが水浸しの時がある
- 従業員が植物に水をあげたときに床に流れてることが多いため
- ホコリ、砂埃が多い
- 消耗品、道具不足がよくある
勤務内容等
勤務日数時間
勤務日数や時間は所属している会社によって異なります。
勤務時間は1日3時間~4時間。
出勤日数は、1週間に2日~4日程度。
ほとんどが、開店前のみか開店前~開店後の午前のみの作業が多く、中には午後の清掃もあるところがあります。
お店のエリアによって広いところだと、勤務時間が長かったり狭いところだと短かったりして店舗によって異なります。
人数
配属人数は会社や店舗によって異なります。
ほとんどが1人での作業が多かったりします。
1人で作業したい人には向きますが、かなりハードで短時間で終わらせないといけません。
収入
各地域の最低賃金や、会社の時給によって異なります。
だいたいが最低賃金です。
総手取りはおおよそ3万~4万程度になります。
少ないときは3万いかない時もあります。
面接受験時
面接受ける前に確認しとくこと
面接を受ける前に確認しておくことは以下のとおりです。
- 勤務日数時間、時給、勤務人数、何人体制なのか
- 所属する会社、事務所の場所(勤務する場所の近くにあるのか)
- 急募がついている(指導不足の可能性でやる場合がある)
- 学歴不問もあれば、高卒以上の場合がある
- 書類選考、適性検査がある場合がある
上記のことを確認しとくのをお勧めします。
主に事務所は所属する店舗の近場にないことがあり、県内の離れた地域にあることがあります。
事務所が遠いと社員がすぐ来れない場合があったり、清掃道具や消耗品の補充も日にちや時間がかかったりします。
私の現場がそんな感じで、市内や近隣都市に事務所がなく毎回苦戦することがあります。
市内や近隣都市に事務所がある場合、ここは気にしなくても大丈夫です。
他に、清掃経験があれば書類選考が通りやすいです。
面接は、主に職歴で何の職種だったかを聞かれました。
清掃経験があれば、更に強い。
他に家族や家庭環境(年齢が若い人だと、子供が小さい場合があるので)ぐらい。
聞かれることはそんなになく、会社によって質問内容が異なります。
こういう人にお勧め
- 短時間で仕事がしたい人
- 家事と両立したい人
- 1人で作業がしたい人
- Wワーク、副業OKである
- 動くのが好きな人
- コミュニケーション、接客が好きな人
こういう人にはお勧めしない
- 決められた時間内に動く必要があるので、すばやく動くのが苦手な人
- 店内巡回の時にお客様に声をかけられるときがあるので、接客が苦手な人
- 複数人で作業がしたい人(主に1人体制が多い)
- 出勤日数を増やしたい人(現場は2人のみが多いので、相手と相談が必要になる)
- 出勤日数が月半分程度なので、稼ぎたい人にはお勧めしない
アドバイス
出勤日数が少なく、収入も低く、1人作業でバタバタしてる毎日なので、ついていけなくてやめる人が多い。
求人見て気になったら応募しても良いですが、面接のときに仕事の環境について詳しく聞いてから決めた方がよい。
中には過去に働いたことがある人、身内や知人で店舗で働いている従業員がいれば清掃の人について聞いてみるのもありかと思います。
実際働いてみて、思ってたのと違ったとか、やっぱりやめるってことにならないように気を付けましょう。
ホームセンターの店長さんと相性が悪いと続かない場合もあります。
店長さんは4年ぐらいで転勤することが多い。
基本、店長さんから店舗のルールを言われることがあり、優しい人もいれば厳しい人もいます。
清掃に協力してくれる人もいれば、協力してくれない人もいる。
店長さんのやり方について来れなくて、やめてしまう場合も・・・。
結論
今回はホームセンターの清掃をする現場の人にインタビューをしました。
私たちが思っている以上に、見えない部分の仕事というのは大変だということがわかりました。
清掃員は数人でチームを組んでやっているものだと思いましたが、場所によってはワンマンプレイで清掃を行わなければならないとは・・・
店舗の大きさもあるのでしょうが、非常に大変な体力仕事になるなということを実感しました。
以前インタビューをした民宿清掃の時もそうでしたが、清掃自体が体力勝負になってくる。
そのように考えると、お店で清掃をしている人には頭が下がります。
いろいろなところで、賃金のベースアップが叫ばれていますが、清掃員の賃金もベースアップしてほしいなと記事を書いていて感じました。
もし、清掃員を見かけたら「おっ、頑張っているな」と心中で応援をしてほしいと思う筆者なのでした。